デジタルによる破壊的インパクト(全2回)パート2

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May 24, 2021担当 北川 裕康

 

前回は、どのような破壊的なインパクトがあるか、概要を記載しました。もう少し具体的にみていきましょう。


自動車業界をみてみますと、今、Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)といった「CASE」と呼ばれる新しい領域で技術革新が進む中、クルマの概念は大きく変わろうとしています。

センサー情報の増加により、パフォーマンスの最適化と継続的な改善を実現して、自動化、安全装置が著しく進化しています。高速道路ではほぼ自動化が可能になり、一般道路でも自動化は使えるレベルに来ていると実感します。車載ネットワーク、外部とのモバイル接続が当たり前です。何より安全な車は、事故が軽減され素晴らしいです。スマホから、車の状況を確認したり、車庫入したりすることも可能になっています。また、私の車からは緊急対応のSOSが発信できますが、ルーフの閉開スイッチの後ろにあるので、たまに間違って押し、慌てます。自動車というハードであっても、ソフトウェアがカギで、人工知能を使った対話型のナビゲーションシステムもそうですが、テスラはバージョンアップの車の機能がアップするようです。ただ、自動化ということは、人間が車へ依存するということなので、ますます堅牢性が求められます

食品・飲料業界では、IoTの活用が進んできています。これからの時代、精密農業を極めた生産者だけが、第4時代の次世代農業技術を活用できるようになります。そしてそのことが、IoTなどの新技術を駆使して、食品、水、エネルギーの無駄を省くことができます。また、食品製造業におけるリコールプロセスは、サプライチェーン全体でのリコールの伝達、リコール製品の回収と処理、事象の調査、再発防止のための是正措置の実施などの活動にかかる費用が平均で10億円以上と、非常に高額なものです。サプライチェーンの透明性を得るために必要なプロセスとテクノロジーツールが適切に使われれば、消費者の信頼を築き、食品の安全性を確保し、食品ロスを含めた廃棄物を削減し、持続可能性の主張を支持し、ブランドを強化するという付加価値をもちます。

マッキンゼーデジタルの「Seven lessons on how technology transformations can deliver value」(英語)を見ると、テクノロジーへの投資が大きなビジネス価値を生み出していることがわかります。過去2年間に実施したテクノロジー・トランシフォーメーションによる影響(n=487) を見ますと、新たな収益ストリームの実現、既存のストリームからの収益増、コスト削減、および、従業員のエクスペリエンスの改善において、ほとんどの回答者が、自社のテクノロジー・トランシフォーメーションによる影響がある、または大きいと答えています。うまくテクノロジーを活用すれば、収益に影響を及ぼせるということです。

ここで考えないといけないのが、テクノロジー・トランスフォーメーションとしてどのようなテクノロジーを活用するかです。ERPは重要なコアアプリケーションですが、それだけでは不足です。インフォアでは、デジタルオペレーションプラットフォームが必要だと考えています。それは共有クラウド基盤の上で、ERPや各種のアプリケーションが実装され、統合され、データを中央集約して、活用できるイメージです。データこそが、現在の新しい資源だと思います。そのデータを中心にした、特定の人だけでなくすべの社員が活用できるデジタルプラットフォームが不可欠です。


デジタルオペレーションプラットフォームについて、詳しくお知りになりたい方は、オンデマンドセミナー「デジタルによる破壊的インパクトとモダンERP~基幹業務システムの再定義~」をぜひご覧ください。

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