Formica の Infor MESによる企業変革を実現

Formica Groupは、世界最大の高圧メラミン板（HPL）メーカーです。競争力を高め、顧客満足度を向上させるために、新しいビジネスシステムの展開が必要なビジネス変革の旅に乗り出しました。

欧州では、製造現場業務の管理用に Infor MES を選択しました。

HPL 製造における受注生産での課題

HPL（高圧メラミン板）の製造プロセスは、下処理、重ね合わせ、圧着、仕上げの4つの段階で構成されています。各段階で、半製品の在庫が生成されます。一部の在庫は直ちに次の工程に使用されますが、他の在庫は保管されます。最終製品は梱包され、ラベルが付けられ、在庫として保管されるか、顧客に出荷されます。

Formicaは数万ものHPL製品を製造しています。そのため、仕様が多岐にわたるため、WIP（仕掛品）在庫の正確性は受注生産において非常に重要です。このため、Formica Groupは受注生産の競争優位性を向上させ、顧客満足度を高めるために、新しいビジネスシステムの展開が必要なビジネス変革の旅に乗り出しました。

Formica にとって Infor MESの利点

Formicaは最初の実現可能性の調査の後、Infor MESを候補の1つとして選択し、最終的な選考に残ったプロバイダーに要件の評価と概念実証の作成を要請しました。

「インフォアの成果は説得力がありました」と、欧州のITディレクターであるクリス・デイビスは述べています。彼はさらに、「インフォアは当社の要件に触れる機会がはるかに少なかったにもかかわらず、ソフトウェアのInfor MESの機能と、インフォアが当社のビジネスプロセスを理解して納得できるデモを提供したことにより、インフォアが選ばれました」と付け加えました。

在庫コントロールと管理

当初、Formica は Infor MES を単にユーザーフレンドリーな ERP のフロントエンドとして使用し、在庫管理要件のみに対応することを計画していました。Infor MES の最初の要件は以下のとおりでした。

• ERP から製造指図をダウンロード
• プロセスの 4 つのステップ (前処理、重ね合わせ、圧着、仕上げ) それぞれで作業指図をトラッキング
• モバイルスキャナーを使用して、最終製品と半製品の在庫を作成、管理、トラッキングすることで、梱包、製造現場内の移動、ラインでの消費、開梱などを効果的にサポート
• 最終製品と半製品の在庫を ERP で確認

設計フェーズでのプロジェクトの進捗に伴い、Formica チームは Infor MES が当初計画していた以上のことを実現できることに気づきました。そのため、MES のスコープを拡大してスケジュール作成も含めることを決定しました。

「新たな ERP の展開によって、Formica Europe は製造を管理する単一のシステムを見つけ採用できました。つまり、製造実行システム (MES) を手に入れました」とクリス・デイビスは説明しています。

記録的な速さで本番稼動と展開を計画

Infor MES は 1 か月以内にノースシールズ (英国) とバレンシア (スペイン) で同時に ERP として導入され、その 4 か月後にコルホ (フィンランド)、最後にその 4 か月後にニュートンエイクリフ (英国) で導入されました。

オペレーターたちはシステムをすぐに全面的に受け入れました。それは、システムの利用によって業務がはるかに容易になったからです。

別の製造プロセスを同一 MES モデルに統合

Formicaは、ノースシールズでの導入からわずか1年後、日々の業務にてMESがもたらしたメリットを目の当たりにしました。そこで、フランスのキリアン工場でもMESの導入を検討し始めました。この工場では、ラミネートシートに表面仕上げをする被覆ツールを製造しています。

この製造プロセスはHPLとは異なり、新しいツールの製造や古いツールの修理には多くの作業が関与します。そのため、数多くの作業からWIP原料を追跡するシンプルなソリューションが必要でした。

この要求を容易に満たすために、Formica MES工場モデルに統合。これにより、製造現場のモバイルスキャナーを使用して、工場内のモバイルスキャナーが各ツールの進捗をスキャンできるようにしました。